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勝山古墳(纒向古墳群)

Katsyama Burial Mound

纒向古墳群の一つ

所在地

  • 纒向古墳群の北西端に位置し、纒向小学校の北辺に近接する。

勝山古墳(纒向古墳群) 位置図

大和古墳分布図(纒向古墳群)

発掘調査

第1次調査 平成9年(1997)

  • 古墳築造以前の自然河道や周濠の可能性がある落ち込みを検出。

第2次調査 平成10年(1998)

  • 土抗、溝などの遺構を検出。
  • 古式土師器、木製品、自然木、石製品、礫などが出土。
  • 前方部北側の裾部、後円部西側の裾部を検出。

第3次調査 平成11年(1999)

  • 自然河道の痕跡が確認されたのみ。
  • 顕著な遺構や遺物の検出はなし。

第4次調査 平成13年(2001)

  • 南側の後円部墳丘裾部および北側のくびれ部から前方部にかけての裾部を確認。
  • 後円部の墳丘規模を直径65mと推定。
  • 北側の前方部裾端部のラインが東北東方向に直線で延びていることが判明
    ⇒ 纒向型ではなく、茶臼山古墳に近い墳丘形態の可能性が高い。
  • 北側くびれ部付近の周濠土中から建築部材が多数出土。
    ⇒ 朱色に村れたものや付着したものを多数確認。
  • 出土した遺物は実用品ではなく、祭祀に使用されたものと推定。
  • U字形鋸歯紋線刻板状木製品1点が出土。

朱塗りの板材
(引用:遺跡を学ぶ 051『邪馬台国の候補地 纒向遺跡』新泉社)

U字形鋸歯紋線刻板状木製品
(引用:遺跡を学ぶ 051『邪馬台国の候補地 纒向遺跡』新泉社)

※ 前方部前面の墳丘端部が未調査のため全長は明らかでない。

墳丘

  • 前方後円墳 全長:約120m
  • 前方部 : 幅 約45m(くびれ部26m)、高さ:?
  • 後円部 : 径 約70m、高さ?
  • 墳丘周辺には幅約20m、深さ約1mの比較的浅い周濠を確認。
  • 前方部の先端部が未調査のため、墳丘の正確な形や大きさは不明。
【墳丘図】勝山古墳
勝山古墳 墳丘図
(引用:遺跡を学ぶ 051『邪馬台国の候補地 纒向遺跡』新泉社)

年代・埋葬者など

  • 被葬者は不明
  • 周濠くびれ部埋土中より検出された建築部材から年輪年代測定の結果より、3世紀初頭(210年頃)と推定。
  • 土器編年による年代推定は、3世紀末~4世紀初頭(300年前後)。
勝山古墳 くびれ部から出土した建築部材
北側くびれ部の木材の出土状況
(引用:遺跡を学ぶ 051『邪馬台国の候補地 纒向遺跡』新泉社)

埋設設備

  • 未調査のため、詳細不明。

参考文献

  • 奈良まほろばソムリエ検定 公式テキストブック 網干善教 監修 奈良商工会議所 編 山と渓谷社
  • 奈良県の歴史散歩 (下)奈良南部 [歴史散歩29] 山川出版社
  • シリーズ「遺跡に学ぶ」051 『邪馬台国の候補地 纒向遺跡』 石野博信 新泉社

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<所在地>

  • 桜井市東田字勝山

 

<アクセス>

  • 巻向駅 ~ 徒歩15分

 

<入場>

  • 時間 自由
  • 料金 無料